アルコール中毒ROCK

酒と病気と音楽と人生を転がり倒す。

35.『27歳』確信の恋。

土曜日の夕方。

りんとじょじょと連絡を取り合って大名町の『折井の四季』という個室の料亭で待ち合わせた。じょじょとりんは先に到着していて僕は遅れて入った。

じょじょはあいも変わらずトボけていた。

りんも上機嫌で焼酎の『中々』という麦焼酎を呑んでいた。3人は会社の話はせずにチャットの話で盛り上がっていた。じょじょはなんでも関東のオフ会まで行ったらしく。りんと興味持って関東オフ会の話を聞いた。

 

Gショックがぴーっとなった。

午前0時を回った。

 

「カラオケ行こう!かのん!りんちゃん!」

 

じょじょがノリノリで言った。

僕達も同意して折井の四季を後にして3人でカラオケボックスへと向かった。

カラオケでは天体観測を歌った。

皆んな、どうしているかな。

 

 

 

もう一度キミに会おうとして

望遠鏡をまた担いで

前と同じ午前二時

踏切まで駆けてくよ

 

 

 

じょじょとりんが拍手をしてくれた。

りんがまた「チェリー」を歌った。

じょじょは『THE BACK HORN』の

キズナソング」

を歌っていた。素敵な曲だ。

 

 

 

 

世界よ悲しみに染まれ

あなたが流した涙

いつだって側にいるよ

ありふれた言葉でいい

そっと命を合わせる

そっと歩みをそろえてく

街中に溢れるラブソングが

ほんの少し愛しく思えるのならば

素晴らしき世界

そして歌が生まれ

僕ら

綺麗になってゆく

 

 

 

 

なんて素敵な歌を歌うんだろうと思った。

じょじょは皆んなの前では明るく振る舞っているがとても繊細な人だと思う。

 

 

 

朝4時。

退出の時間だ。

僕達はカラオケボックスを後にした。

近くのガストに入りモーニングを食べようとなった。しかし僕はクスリが切れてカラダが震えていた。「じょじょは大丈夫大丈夫!」と言っていたがりんは心配してしてくれていた。

早朝CG202が効かなかったようだ。

ガストでフライドポテトを3人で食べていたが僕の青くなっている顔を見たりんが「今日はかのん、具合悪そうだから帰ろ」と言ってくれて僕達はガストを出た。

 

信号待ちをしているとりんの後ろからじょじょが悪ふざけで「膝カックン」をした。

「痛っ!」

りんの表情が一瞬にして変わった。

 

「痛いじゃん!マジでイラつく!キサマ!!」

 

りんがブチ切れた。じょじょは笑ってごまかしていたけどかなり焦っていたようだ。

りん、怒らせたらこえーとその時激しく思った。

 

3人で解散しようとなった。

りんは「歩いて帰るー」

と言うので僕はりんが見えなくなるまで見送って遠くでりんが道を曲がろうとしたので、

「りーーん!!」

と僕は叫んだ。

遠く向こうで笑顔でりんは手を振り返してくれた。

 

 

間違いない。

僕はりんに恋をしていた。

日曜日の静かな朝だった。

 

 

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