41.『29歳』負けるなよ。
りんの本名は「美希」という。よって僕はいつしかりんをみーちゃんと呼ぶようになっていた。みーちゃんは僕を「にぃやん」と呼ぶが皆んなの前では「金田」と呼び捨てだった。僕らは仲良く愛を育んでいたがちょいちょいみーちゃんを怒らせてはぐぅぱんちされていた。
しかし僕は病み始めていた。
毎日自殺をすることばかり考えるようになっていた。理由は色々だ。会社での人間関係や親戚のゴタゴタ、全てが面倒だった。とくに会社では広さんが会社を休むようになり会社からの僕に対する扱いが酷くなる一方だった。出る杭は打たれるのだ。トモくんが僕の有る事無い事を会社で言いふらす事も極度のストレスだった。
みーちゃんからは仕事で高い所に上るので仕事を休むように言われた。会社には喘息が酷いと嘘をついて休んでいた。収入は勿論無い。消費者金融から借り入れて生活するようになった。タロちゃんにもじょじょにも相談できなかった。
朝になり職場に行こうと自分を奮い立たせる為に「橘いずみ」の
『GOLD』
をガンガンにかけて仕事に行くが、それさえも効かなくなってきた。
CG202を止めたカエシが来たのかもしれない。
激鬱の日々だった。唯一日曜日にすーちゃんと遊ぶことだけが生きていく望みであった。
毎日、GOLDをエンドレスで聴く日々が続いた。
https://m.youtube.com/watch?v=PYs9ziTqsRM