アルコール中毒ROCK

酒と病気と音楽と人生を転がり倒す。

金田組

10.『24歳』終焉と裏切り。

月初、5日。 金田組は給料日である。 給料は手渡しで給料袋を配るのは瞳ちゃんの仕事だった。 皆んなが給料を貰い終わると給料日恒例の寿司パーティーが始まる。 酒を呑み交わし日頃の仕事の反省をしつつもお互い褒め称え合い、騒いだ。 20歳になった若手3人…

9.『23歳』職人堅気。

金田組は福岡の桧原町の片隅に30畳程の2階建て事務所を借りた。 1階は道具置き場と社員の私物と安全帯、ヘルメットなどを仕まうロッカー置き場にした。あとは朝、下請けの職人達が現場へ出発までの休憩所でもあった。 毎朝事務所に20名前後の西海工業の職人…

8.『22歳』シンナー中毒。

鹿児島5人組は宮崎20歳の他に宮崎と同じ歳の 『タカヒサ』 というのがおり、あとの3人は皆んな19歳であった。 仕事の能力は宮崎に引けを劣らず僕が現場を抜ける時は宮崎班とタカヒサ班に分かれていた。 ある日、僕が営業で現場を離れていると宮崎から携帯に…

7.『21歳』始動。

新社会人も彩る春。 前もって営業をかけていた会社から次々と仕事が舞い込んだ。 宮崎率いる総勢5名は福岡に5人で2DKを借り装填していた。 「宮崎、来週から2班に分かれて行動するぞ」 僕のリビング、半事務所で宮崎と話し合った。 「わかりました!いざ!…