12月。 瞳ちゃんは毎日朝方に帰ってくるようになった。2度目の浮気だった。 僕は瞳ちゃん別れたいか聞くと瞳ちゃんは「別れたい」と言った。 子供達は僕が面倒見ると言うと「金ちゃんは今無職だから親権は私にある」と言われぐうの音も出なかった。女は恐ろ…

「あいあーむがーっちゃーいるど！」 小さな声を振り絞りながら鬼束ちひろを熱唱するアヤは握ったマイクは離さないタイプだった。鬼束ちひろが汚れてゆく。それにしてもオンチでしゃがれた声だ。 一通り歌うとアヤは僕にマイクで話しかけた。 「かのーん！ギ…

僕が入院している時、 瞳ちゃんは自分専用のノートパソコンを購入して僕の真似をしてヤフーチャットをしていた。 IDは『hi_co』 「ひーこ」と読むらしかった。 瞳ちゃんには僕のチャット仲間の話しをしていた為自分でりんの「芋部屋」に行き、りんと仲良くな…

ヤフーチャットで初めて入室した部屋が 『音楽全般』 という部屋だった。 入室してから緊張した指で「こんにちは」とタイピングするとパラパラと「こんにちは」と返事が返ってきた。それからは僕はずっとROM(傍観していること、またその模様)しており皆んな…